一般貸切旅客自動車運送事業って聞いたことありますか? 日本だとタクシーとかハイヤーなど緑ナンバーと言われるプレートナンバーが付いている車両は見たことありますよね。それと同じ一般貸切旅客自動車運送事業を今回、カリフォルニア州で、弊社LIGGICで申請をしました。
仕事に使う車にお客様を乗せて使用するのであれば、このライセンスは絶対必要です。
カリフォルニア州でこのライセンスの名称は、TRANSPORTATION CHARTER PARTY (TCP)といいます。カリフォルニア州では、緑ナンバープレートなどは無いので、車両の前後や両サイドにカリフォルニア州で認可された車両に割り当てられる番号を貼っておかなければなりません。
一般貸切旅客自動車運送事業にあった種類のパーミットを申請をする
カリフォルニア州陸運局認可 一般旅客運送業番号(TCP)。この番号には語尾につくアルファベットで事業内容が振り分けられています。自分の事業に合った種類を選択して申請します。
【TCP-A 業務内容】
- チャーター、送迎
- 座席定員を問わず
- カリフォルニア州内のどの地点からどの地点まで運行してもよい。
- 往復観光も可能であり、その際に個人運賃を請求することができる。
- 往復観光を除き、料金は車両の走行距離、利用時間などに基づかなけ ればならない。
【TCP-B 業務内容】
- チャーター、送迎
- 座席定員を問わず
- 国際空港から125マイル以上離れた場所で乗客をピックアップすることはできません。このマイル数制限は、運転手を含めて10人乗り以下の車両にのみ適用されます。
- 往復観光を除き、料金は車両の走行距離、利用時間などに基づかなけ ればならない。
【TCP-P 業務内容】
- チャーター、送迎
- 運転手を含め、16人乗り以下の車両のみを運行することができます。たまにであっても16人乗り以上の車両を運行する場合は、”P “許可証では運行できません。
- カリフォルニア州内のどこからどこへでも運行可能。
- 走行距離、使用時間、またはその組み合わせによって料金が決まる。
注意:16人乗り以上の車両を運転する可能性がある場合は、「B」許可証の申請を検討してください。
【TCP-S 業務内容】
- round-trip sightseeing serviceを実施する航空会社向けビジネスであること。
- 乗車定員を問わず
- カリフォルニア州内のどの地点からどの地点まで運行してもよい。
- 個別運賃を請求できる。 車両の走行距離、利用時間、またはその組み合わせにより料金を設定することもできる。(TCP A)は、往復観光サービスを行う場合に限り、個別課金を許可する唯一のTCP権限である。
弊社LIGGIC の業務内容にあったTCPの申請はAでした。
- 空港送迎
- 観光や視察、撮影などで使用する車両は一般貸切旅客運送業になる
- 送迎やチャーターで、車両代としてお客様へ請求する
カリフォルニア州陸運局認可 一般旅客運送業番号(TCP)申請を開始
申請にはいくつかの条件がある。
① 会社を設立しなければなりません。
株式会社、有限責任会社(LLC)、有限責任事業組合(LP)の場合: 情報提供書(Statement of Information)および定款(Corp)または組織定款(LLC)を受領していること。
www.sos.ca.gov/business-programs/business-entities/forms/
② 自動車陸運局(DMV)の雇用主引き抜き通知ユニット(Employer Pull Notice Unit)の申請者コードを取得。雇用主の引き上げ通知 INF 1104フォームに記入して提出する。Employer Pull Noticeの契約書の受領には、申請から約6週間かかります。カリフォルニア陸運局(DMV)のオンラインで申請する。
www.dmv.ca.gov/portal/dmv/?1dmy&urile=wcm:path:/dmv_content_en/dmv/vehindustry/epn/epnformlist
③各種保険・賠償責任保険に加入
事業内容に大きな影響を与えます。申請する前に、さまざまな保険会社の料金やサービスを比較検討することをお勧めします。
申請時に車両情報(フォームPL664およびDMV商用車登録)を申請する。車両を持たずにTCPを申請する場合は、保険料が大幅に高くなる傾向があります。
すべての運送事業者は、公的賠償責任保険と対物賠償保険に加入していなければなりません。
従業員がいる運送会社は、労災保険にも加入していなければなりません。
旅客および家財を輸送する自動車運送事業者の自動車損害賠償責任保険、貨物保険、労災保険に関する情報は、すべてオンラインで提出しなければならない。当委員会の保険電子申告システムを利用するには、保険会社、保証会社、またはカリフォルニア州のサープラス・ライン・ブローカーの代表者である必要があります。
2017年1月1日より、労災保険に関する新しい要件があります。
④申請料の支払い
返金は不可です。TCP “A “の証明書は$1500ドル、その他の許可証TCP “B””P””S”は$1000ドルになります。
⑤C.H.P 検査料
11人以上の乗車可能なバンや、それ以上のバスを運行する場合、カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(C.H.P)の検査が発生します。 2018年1月1日より、改造リムジンも検査対象となりました。
⑥規制薬物およびアルコール検査プログラム
運送業オーナーは、規制薬物およびアルコール検査プログラムに登録しなければならない。ドライバーにも規制薬物検査は不定期に受けなければならない。
⑦DMV Weight Certificate
事業で使用する車両の重量(総重量・荷物積載時の重量)を記載した証明書。Weight Stationで書類の作成ができます。
⑧Secretary of State filings
州務長官へLLC、LP、コーポレーションとして申請する場合は、定款を作成し、それをSecretary of Stateに提出します。これを提出しておかないと、申請書が返送(却下)されることがある。
⑨空港の許認可
空港からの送迎をする場合は、各空港の地上交通部門に連絡し、空港の許可プロセスについて問い合わせる必要があります。申請に数週間から数ヶ月かかります。
これらの手続きをパスして認可されます。
LIGGICの車両のカリフォルニア州陸運局認可 一般旅客運送業番号は、TCP44799Aです。
後部座席8名、助手席1名の合計9名乗車可能な車両を用意しています。申請時にも記載しましたが、規制薬物およびアルコール検査プログラムも行い、FBIの過去犯罪歴チェックもパスしています。www
この新税で一番大変なのは、自動車損害賠償責任保険の加入です。ロサンゼルス国際空港にも出入りする事で、最低限度額が1億5千万ドルなんです。年間の保険費用は、$14000(約200万円)です。。。
これで安心して皆様の移動サービスを提供できます。
撮影時も、お客様を乗せロサンゼルスの街のフォトスポットを巡る際も、当然このカリフォルニア州陸運局認可 一般旅客運送業番号は必須です。
カリフォルニア州非認可車両には気をつけて!
申請もせず個人で運送業務をしている人達の車に乗ってしまうと。。。
- 事故の保証は無し
- ドライバーの身元が不明(犯罪歴、薬物使用歴など)
- 街中で”違法運送車両”とわかると警察に停められ車両を没収されるので、利用者はその場からタクシー移動になってしまう。
- 違法運送車両と知りながら利用した場合、同等の罪になり罰金刑もある。
せっかくのアメリカ旅行です。”料金が安い”だけの理由で、最悪な旅行になりかねるリスクは背負いたく無いですよね。アメリカ旅行を安心して楽しい旅行にしてください。
LIGGIC / SHIN MATSUI